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【日本の元気】地球生命の不思議…夏休みに深海生物を見に行こう 子供や孫と話し合う機会にも (1/2ページ)

 子供向けの夏休みのイベントでは恐竜や昆虫などの生物が主役だ。子供時代にそれらの展示やイベントを通じて、理科や生物の世界に触れておくことはとても大事。ただし、単に見るだけではお勉強にはならない。子供の引率者である両親や祖父母が、それらの生物について少し勉強しておき、展示を見ながら子供たちに語りかけてほしい。

 北九州市立いのちのたび博物館では、夏の特別展「へんてこモンスター」が9月24日まで開催中だ。史上最大のイカとタコの下顎実物化石、体長2・4メートルの巨大なタコの復元模型など、まさに「へんてこモンスター」と出合える。深海生物のゴエモンコシオリエビやシンカイヒバリガイ、オハラエビも展示中だ。

 実はこれらの深海生物は私が2007年3月、有人潜水調査船「しんかい6500」(海洋研究開発機構)に搭乗する機会をいただき、沖縄・石垣島沖の深海底で採集してきた生き物たちなのです。深海底に行った人は宇宙飛行士より少ないだけに、これらの生物標本は宇宙から未知の生物を持ち帰ったのと同じくらい貴重で、現物を見る機会もほとんどない。しかし、深海潜航体験から10年が過ぎた節目の昨年、親しい深海生物の専門家がいる同博物館にこれらの標本を寄贈したのだ。

 地球上の生物は太陽エネルギーに依存して生命を維持しているが、深海には生物のエネルギー源である太陽光は届かない。そのため、暗黒の深海底は生物が生存できない死の世界と考えられていた。だが、1976年、ガラパゴス沖の水深2500メートルの深海底で驚くべき大発見があった。熱水噴出孔という300度もの高温の熱水が吹き出している場所だけに、おびただしい生物が群がっていたのだ。なぜこんな場所にだけ生物が群がっているのかの解明が進み、生物学の常識を覆す発見が続いた。

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