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【政界マル秘紳士録】二階俊博・自民党幹事長、剛腕と与野党への人脈で独特の存在感 (2/2ページ)

 これまで運輸相(現国交相)や経産相、党総務会長など要職を歴任してきた二階氏は、その実践者といえる。16年8月の第3次安倍晋三第2次改造内閣の発足と同時に、過去最年長の77歳5カ月で党幹事長に就いた。

 「海千山千」の剛腕が発揮されたのが、「連続3期9年」への党総裁任期の延長だ。

 「安倍1強」といわれるなか、長期政権に道筋をつけるルール変更は、ともすれば批判を招きかねない。だが、二階氏は党内の人脈を生かした根回しを怠らず、17年3月に党則改正を実現した。二階氏ならではの特筆すべき実績といえる。

 さらに、派閥領袖としての「懐の深さ」も際立つ。衆院選挙区で自民党議員と競合する無所属議員らを派閥に引き入れ、党勢拡大にも貢献してきた。

 同時に、安倍首相と「戦略的互恵関係」を結ぶ二階氏は、幹事長就任後から「『ポスト安倍』は、安倍」と唱え、安倍首相の総裁3選への支持を早々に打ち出した。

 「安倍1強」のもと、現政権に意見する党幹部が少ないなか、二階氏は官邸にもにらみをきかせる。党内の不満を吸い上げ、機を見て苦言を呈することで、「反安倍」勢力の増長を抑えてきた面もある。

 注目すべきは、総裁選後の二階氏の処遇だ。

 人事や選挙で絶大な権力をふるう幹事長に留任するのか。それとも、かつての金丸信氏のような実権を有する副総裁に転じるのか。9月の沖縄県知事選と来年の統一地方選、参院選を考慮すれば、答えは自ずと決まるだろう。(政治評論家・伊藤達美)

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