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【高橋洋一 日本の解き方】中国の軍事的脅威に米が危機感 西太平洋の基地攻撃能力誇示 沖縄周辺の防衛強化が必須に (1/2ページ)

 米国防総省は中国の軍事・安全保障動向に関する年次報告書で、「中国人民解放軍が米国とその同盟国に対する攻撃を想定した訓練を重ねている可能性がある」と分析した。「一帯一路」についても、「投資攻勢で中国に依存せざるを得ない経済構造を周辺国に強制している」と指摘している。中国と対面している日本は、この軍事的脅威にどう対処すべきなのか。

 この年次報告書は、毎年の国防予算授権法のために国防総省から議会へ報告するもので、2010年から行われている。当初は70ページ程度であったが、今年の報告書は130ページと、ほぼ倍増している。

 国防予算授権法は毎年の国防予算権限を政府(国防総省)に与え、予算の大枠を決める法律である。日本では、国防予算を政府が作り、それを国会が議決する形だが、米国は、国防予算を議会が作る。つまり、毎年の国防予算授権法は、当該会計年度より5年間にわたる特定の事業計画に対する支出について権限を政府に与え、将来の国防予算を決定できるという重要なものだ。その際、予算とともに各種の制裁措置も決められる。

 トランプ米大統領は13日、19年度(18年10月~19年9月)の国防予算授権法に署名した。同法では19年度の国防予算総額は7160億ドル(約80兆円)と、18年度より170億ドル多い。

 さらに、予算額のほかに、中国への制裁措置も盛り込まれた。米政府機関とその取引企業に対し、中国情報通信大手のファーウェイやZTEの機器を使うことを禁止し、中国などへの技術流出を防止するため海外企業の投資を審査する「対米外国投資委員会」の権限を強化し、多国間軍事演習「環太平洋合同演習」(リムパック)で、中国が南シナ海の軍事拠点化をやめない限り参加を禁じることも規定している。

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