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【高橋洋一 日本の解き方】格差は総裁選の争点になるか データでは目立った拡大なし 首相との差別化へ焦りの色も (1/2ページ)

 自民党総裁選で石破茂元幹事長は、安倍晋三首相(党総裁)の地方創生の取り組みについて「勢いが失われた」と指摘した。「大都市や大企業の経済成長の果実を波及させるという考え方は取らない。地方や中小企業が果実を生み出す」と指摘し、中央省庁や大企業の本社の地方移転促進を政策に掲げた。

 現状を確認しておこう。資本金10億円以上の大企業と資本金1億円未満の中小企業のそれぞれの経常利益について、財務省の法人企業統計で見てみよう。

 2012~16年度について、大企業では26・0兆円、34・8兆円、37・2兆円、40・2兆円、42・4兆円と推移した。中小企業も14・7兆円、16・4兆円、17・6兆円、18・0兆円、21・4兆円と伸びており、民主党政権での停滞とは段違いだ。

 しかし、大企業の伸びが大きく、中小企業との差は大きくなっているのは事実だ。これは、金融緩和による円安で輸出中心の大企業はより収益が伸びたためである。民主党政権時代、金融政策のミスで日本だけが円高になり、その結果輸出が振るわなかったのと好対照だ。

 大企業と中小企業の経常収支差をみると、12~16年度で、11・3兆円、18・4兆円、19・6兆円、22・2兆円、21・0兆円と大きくなっている。比率でみても、1・77、2・12、2・11、2・23、1・98と若干大きくなっている。

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