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【高橋洋一 日本の解き方】関空にみる災害対策の手法 特殊会社と民間が負担契約、必要なら政治介入も正当化 (1/2ページ)

 台風21号は関西中心に大きな被害を引き起こした。被害に遭われた方にはお悔やみ申し上げたい。

 台風は猛烈なエネルギーを持っている。そのエネルギーは降水量でおおむね推計可能だが、過去最大級の台風の持つエネルギーは、東日本大震災の100倍程度も大きい。それにもかかわらず、地震と比較して被害が小さいのは、進路を予測できるからだ。

 今回の台風21号も、時間と進路の予測はほぼ正確だった。ある程度、事前の準備が行えたので、人的・物的な被害は最小限度に抑えられたのではないか。

 それでも被害は免れなかった。特にインフラ関連で被害が大きかったのが関西国際空港だ。海上空港なので、騒音対策がない半面、高潮被害に遭いやすいことが浮き彫りになった。低気圧の台風が来ると、海面が吸い上げられて高潮になる、という理論通りのことが実際に起こった。

 今回の関空を例にして災害対策のあり方を考えてみよう。

 関空は、国際空港とはいうものの、国ではなく国の特殊会社が運営していた。特殊会社なので、「民有民営」という純粋な民営化ではないが、広義の「民営化」ともいえる。

 この特殊会社は、新関西国際空港株式会社といい、関空だけでなく大阪・伊丹空港も管理している。新関西国際空港株式会社は、両空港施設などの所有権をそのままにして、その両空港の運営権を民間会社の関西エアポートに譲渡した。これがコンセッション(公共施設等運営権)方式である。

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