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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】いつ起きても不思議ではない…「雨も降らないのに地滑り」 (1/2ページ)

 北海道胆振(いぶり)東部地震が起きた。現地の震度は7。多数の地滑りが起きて家屋や道を押しつぶした。数万年前に支笏(しこつ)カルデラから出た火山噴出物が崩れたのだ。

 日本には火山噴出物が分布しているところが多い。それゆえ、あちこちで地滑りが起きる。

 日本史上最大の被害者数1万5000人を生んだ火山災害は、じつは山体崩壊という地滑りだった。これは1792年に雲仙岳で起きた。

 当時、雲仙普賢岳は噴火していたが、この火山災害は噴火による直接の災害ではなくて、普賢岳の隣にある「眉山(まゆやま)」の山体崩壊だった。

 地震によって起こされた地滑りが眉山を崩し、それが目の前の島原湾に流れ込んで大津波を起こして、対岸でも多くの被害者を生んでしまったものだ。「島原大変肥後迷惑」といわれている。島原はいまの長崎県、肥後はいまの熊本県である。

 富士山も、地震で大規模な山体崩壊を起こしたことがある。2900年前のことだ。

 この山体崩壊を起こしたものも、富士山の噴火ではなく、地震だった。いまの静岡・御殿場(ごてんば)市は、この土石流が平らに堆積したところに広がっている。つまり火山は噴火がなくても崩れるほど弱いものなのだ。

 ちなみに、富士山では近年、噴火の恐れが無視できなくなってハザードマップが作られるようになったが、山体崩壊のハザードマップはまだ作られていないし、避難計画もない。富士山の山体崩壊は過去3万年間に6回起きた。

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