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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】日本人の我慢強さ、団結力、人を思いやる国民性は「災害大国」に起因する (1/2ページ)

 台風21号は4日に徳島県南部へ上陸した後、日本列島を縦断した。全国に927カ所ある風の観測点のうち、近畿、東海、北陸、北海道にある計99カ所の観測点で、最大瞬間風速が観測史上最大値を記録したという。

 近畿地方を中心に甚大な被害が発生し、12人が死亡、741人が負傷した(消防庁HPより)。大潮の時期とも重なり、5000棟以上の建物が浸水や破損などの被害を受けた。農作物や水産関係の被害総額は数十億円規模に及ぶようだ。

 関西国際空港(関空)では、A滑走路と第1ターミナルが浸水した。停電も発生し、関空は一瞬で機能停止に陥った。さらに停泊していたタンカーが強風にあおられて唯一の連絡橋に激突。道路が破損して通行禁止になり、利用客と職員の最大8000人が取り残されて、空港で一夜を明かした。

 ネット上では、「駐大阪中国総領事館が派遣した十数台の大型バスが通行禁止の連絡橋を堂々と通行し、中国人のみを避難させた」という情報が飛び交ったが、デマだった。実際は5日午前に片側車線が通行可能になった後の出来事だったようだ。

 台風被害の復旧がまだ進んでいない6日未明、今度は北海道胆振(いぶり)地方を最大震度7の直下型地震が襲った。広い範囲で土砂崩れが発生し、41人が死亡、681人が負傷し、建物60棟以上が損壊した。

 震源地の厚真(あつま)町にある苫東厚真火力発電所が緊急停止したことで、地震発生から20分弱で北海道全域の電力供給が停止し、約295万戸が停電した。北海道は「ブラックアウト」の状態になった。もし、地震発生が厳冬期だったら、凍死者が発生していた可能性は極めて高い。

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