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【突破する日本】「琉球独立論」は中国の謀略宣伝 歴史を俯瞰した賢明な判断を (2/2ページ)

 しかし、沖縄は本土とルーツを同じくし、沖縄の祖国は紛れもなく日本だ。琉球独立論は沖縄の領有をも主張しつつある中国の、国民党、共産党を問わぬ、沖縄と本土との離間を狙った謀略宣伝であることは学術的にも確認されている。中国は近年、沖縄戦を日本軍による「琉球大虐殺事件」とまで煽っている。

 沖縄は世界の歴史の転換期に常に日本の最前線だった。沖縄の地理的要因によるところが大きく、構図は今も変わらない。中国はその突破を狙う「第一列島線」(=九州を起点に沖縄、台湾、フィリピン、ボルネオ島を経て南シナ海全体を囲む軍事ライン)の下半分の南シナ海をほぼ掌握し、上半分の東シナ海に触手を伸ばしている。

 中国の海兵隊は2年後までに3倍に拡大される計画だ(米国防総省年次報告書)。わが国唯一の同盟国が沖縄戦の相手国であるのは皮肉だが、現在の東アジア情勢における在沖縄米軍基地の存在意義は大きい。沖縄県民には謀略宣伝に惑わされず、歴史を俯瞰(ふかん)した賢明な判断を求めたい。=おわり

 ■八木秀次(やぎ・ひでつぐ) 1962年、広島県生まれ。早稲田大学法学部卒業、同大学院政治学研究科博士課程中退。専攻は憲法学、思想史、国家論、人権論。第2回正論新風賞受賞。高崎経済大学教授などを経て現在、麗澤大学教授。教育再生実行会議委員、法制審議会民法(相続関係)部会委員、フジテレビジョン番組審議委員、日本教育再生機構理事長など。著書に『憲法改正がなぜ必要か』(PHPパブリッシング)、『公教育再生』(PHP研究所)など多数。

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