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【高橋洋一 日本の解き方】憲法改正めぐる安倍首相と石破元幹事長の違いは… まるで護憲派野党のような石破氏 自民党総裁選 (1/2ページ)

 自民党総裁選で、安倍晋三首相(総裁)と石破茂元幹事長の憲法改正をめぐる持論には、どのような違いがあるのか。

 安倍氏は、憲法9条の1項と2項をそのままで、自衛隊を明記するという考えだ。具体的には、自民党案として秋の臨時国会に提出し、その後の国民投票を目指すつもりだ。

 石破氏は、9条の改正は「緊急性があると考えていない」とし、改憲は「共産党も含めて賛同が得られるものからやるのが大事だ」としている。

 両氏はそれぞれ総裁選の所見を発表している。憲法改正について、安倍氏は憲法改正と明記しているが、石破氏の所見には憲法改正はまったく書かれていない。

 安倍氏は憲法について述べるうえで、国民投票などのスケジュールには一切言及していない。同じ与党の公明党は憲法改正に慎重で、当然、安倍氏もそれを承知しているからこそ、「とりあえずは自民党内の議論を進めたい」と述べている。おそらく来年の参院選までは言及しないだろう。

 石破氏は「国民の理解なき改正をスケジュールありきで行うべきではない」と先送りのようだ。そのかわりに、参院選挙区の「合区」解消と、大規模災害などに備える緊急事態条項の創設を優先するとしている。ただし、これらは口頭で述べたものであるので、今後も変わる可能性がある。

 このような石破氏の言動をみると、まるで護憲派の一部野党のような議論であることが気になってしまう。石破氏は2012年の自民党の改憲草案作りに関わっているが、いつまで「議論」を続けるのか。あるいは、実は議論をしたくない「隠れ護憲派」なのではないかと思ってしまう。

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