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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】「中国の窃盗行為」に目をつぶってきたのは誰なのか トランプ政権「対中戦争」の本質 (2/2ページ)

 米国は2010年以来、10回も政府間協議で中国に対処を求めてきた。習近平国家主席は16年の米中首脳会談で、当時のバラク・オバマ大統領に改善を約束した。だが、事態は改まらず、いまや中国の知的財産侵害は最大で年間5400億ドル(約60兆円強)と見積もられている。

 そうした経緯に業を煮やして踏み切ったのが、今回の制裁なのだ。

 にもかかわらず、例えば、朝日新聞は20日付社説で「米中通商紛争 話し合いで打開策探れ」との見出しで、「日本はトランプ政権に対し、自制と政策の見直しを迫らなければならない」と訴えている。

 あたかも「自由貿易の旗手」を装ったかのような中国の言動は噴飯ものだ。日本も被害者であり、中国の脅威は日本にとっても同じである。

 これは「米中新冷戦」の序章でもある。日本はむしろ、米国を側面支援すべきであって、間違っても、中国の米国批判に手を貸すようなまねはしてはならない。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革推進会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『ケント&幸洋の大放言!』(ビジネス社)がある。

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