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ノーベル賞、日本人2回目受賞も 専門家が意外な人物予想 (1/2ページ)

 ノーベル賞ウイークが始まった。自然科学分野などで日本人の受賞に期待が高まっているが、専門家に有力な受賞候補者を予測してもらったところ、「2回目の受賞者が出る可能性がある」として、意外な人物の名前を挙げた。

 自然科学分野では1日に医学・生理学賞、2日に物理学賞、3日に化学賞が発表される。5日に平和賞、8日に経済学賞と続く。選考機関にスキャンダルがあった文学賞の発表は見送られる。

 医学・生理学賞で脚光を浴びるのは本庶佑(ほんじょ・たすく)京大特別教授(76)。免疫を抑えるタンパク質「PD-1」を発見し、がん免疫治療薬「オプジーボ」の開発につなげた。

 ゲノム(全遺伝情報)のデータベースを開発した金久実・京大特任教授(70)も受賞に近いとされる。生物の体内で行われる代謝などの化学反応と遺伝子の関係といった複雑な仕組みを示す情報を盛り込んだデータベースは世界中で利用された上、論文も8000件を超えて他の研究者に引用された。

 NPO法人21世紀構想研究会理事長で科学ジャーナリストの馬場錬成氏は、「免疫機能の原理への貢献が受賞テーマに選ばれるならば本庶氏は必ず入るだろう。金久氏は基礎的な研究情報の近代化、ネットワーク化で研究現場を飛躍的に発展させた」と話す。

 物理学賞分野では、鉄系超電導物質を発見した細野秀雄東工大教授(65)の業績が見逃せない。同物質はリニアモーターカーにも応用された。

 理化学研究所センター長の十倉好紀氏(64)は、高温超電導に関する理論研究の第一人者で、電気と磁石の性質を併せ持つ新物質の研究などで大きな成果を持つ。磁気ハードディスクやメモリデバイスなどに応用可能だ。

 弁理士の小玉秀男氏(68)は、光造成装置の原理を発見し、3Dプリンターを発明した。

 馬場氏は「ノーベル賞は原理や定理の発見に出すものだったが、21世紀以降、産業技術面で価値観や方法を根底から変えたものにも出すようになった。(研究内容が)原理に近い十倉氏の可能性が高い」との見立てを示す。

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