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衆院・参院・改憲の「トリプル選」に!? 安倍首相、悲願の改憲へ“究極戦術”決断か 内閣改造 (2/3ページ)

 これを念頭にしたのか、安倍首相は今回の党役員人事で、党総務会長に信頼する加藤勝信前厚労相を抜擢(ばってき)し、党憲法改正推進本部長に側近の下村博文元文科相を起用した。常設の最高意思決定機関である総務会は全会一致が原則で、安倍首相に批判的な議員がメンバーになれば混乱も想定される。加藤氏の調整力や、下村氏との意思疎通に期待したのだ。

 衆参両院での改憲案発議に向けた情勢はどうか。

 衆院は、昨年10月の衆院選圧勝を受け、自民、公明両党だけで312議席を占め、全議席465の3分の2(310議席)を超える。

 一方、参院の事情は異なる。

 自民(125議席)、公明(25議席)両党に、日本維新の会(11議席)を合わせても161議席で、全議席242の3分の2(162議席)には届かない。希望の党や、改憲に前向きな無所属議員を結集して、3分の2以上を確保できるギリギリの状況だ。

 安倍首相にとって、来年の参院選は、立憲民主党や共産党などの左派野党との「死力をかけた決戦」となるが、2013年参院選で圧勝した反動で、自民党の苦戦が予想される。

 こうした事情から、野党連携を分断し、安定した政権基盤を確保するため、安倍首相が、参院選に合わせて衆院解散に踏み切る可能性は否定できない。

 参院選単独の場合、有権者はバランス感覚から、衆院とは違った勢力図をつくろうとする傾向がある。だが、衆参ダブル選になれば政権選択選挙となるため、経済状況が良好ななかで投票行動は慎重になる。自民党の組織もフル回転する。

 現に、自民党は過去2回、大平正芳首相の「ハプニング解散」(1980年)、中曽根康弘首相の「死んだふり解散」(86年)で圧勝している。焦点は、解散の「大義」をどう位置づけるかになる。

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