記事詳細

【勝負師たちの系譜】豊島棋聖が「王位戦」タイトル獲得 「群雄割拠時代」は2カ月で終焉 (2/2ページ)

 豊島はこれで、7月に獲得した棋聖に次いで王位との2冠になった。8つのタイトルを8人で分け合う時代は、わずか2カ月余りで終わったのである。

 豊島は局後の記者会見で「今回の王位戦は、一つタイトルを取った(棋聖)後だったので、気持ちには少し余裕があった」と言った。ただ一人2冠になったことについての質問には「2つは信じられないです。実力的にはまだまだですから」と答えていた。

 しかし私は以前本欄でも、実力からして2冠くらいでも不思議はないと書いた。

 6月に藤井聡太七段の昇段パーティーが名古屋で開かれたとき、ダブルタイトルマッチを控えた豊島のことを私は地元のファンに「どちらか奪取する可能性は8割、2冠になる可能性も5割はある」と予言した。多少、地元へのリップサービスはあったが、言葉通りとなったのである。

 ■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。

関連ニュース