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【昭和のことば】当時の風俗産業には打撃、いま振り返ると… 新フーエー法(昭和60年)

 ノーパン喫茶などの(わかりやすい)当時の風俗産業には打撃だった。だがいま改めて昭和、そして平成における「性風俗への寛容な態度」を振り返ってみると、この新法も抜け穴ばかりで、はたして本当に成果はあったのかと疑問は残る。いや、それまでがあまりにも「野放し状態」だったので一定の効果はあった。その判断は簡単にはできない。

 この年の主な事件は、「横綱北の湖、体力の限界を理由に引退」「暴力団山口組竹中正久組長ら短銃で襲われ2人即死、組長翌日死亡。山口組と一和会の抗争激化」「田中角栄元首相自宅で倒れ、東京逓信病院に入院」「日本電信電話(NTT)、日本たばこ産業会社発足」「男女雇用機会均等法、可決成立」「豊田商事永野一男会長刺殺される」「JAL123便ボーイング747型ジャンボ機、群馬県御巣鷹山に墜落。乗員乗客520人死亡」「三光汽船、会社更生法の適用を申請」「中曽根康弘首相ら閣僚、初の靖国神社公式参拝」など。

 映画『ネバーエンディング・ストーリー』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が公開。前述の風営法関連。トルコの一青年の提言で「トルコ風呂」の名称が「ソープランド」になった。

 その後、風俗営業に関する「さまざまな事例」は折に触れ、摘発の対象となり、取り締まりの強化がなされてきた。ひと昔前の石原慎太郎東京都知事による歌舞伎町浄化作戦なども記憶に残る。

 巷の「性」の扱いは厳しくなり、テレビ、映画などの映像メディア、コンビニエンスストアでの雑誌販売の規制など、さまざまな処置が進んだ。現状を、その進展と見るか停滞と見るか。「性産業」対「世間」の長く複雑な闘いの歴史は、いまも続いている。(中丸謙一朗)

 〈昭和60(1985)年の流行歌〉 「あの娘とスキャンダル」(チェッカーズ)「ミ・アモーレ」(中森明菜)「恋に落ちて」(小林明子)

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