「動かせるホテル」が2020年東京五輪の救世主に? 宿泊施設不足に一役 (2/2ページ)
支配人の川口直人さん(22)は「東京五輪開催時には外国人観光客のニーズがさらに増えるだろう。街の活性化にもつなげたい」と力を込める。
トレーラーハウスに詳しい行政書士の吹田滋さん(52)によると、欧米では大規模な野外コンサートなどで客の宿泊施設として活用されているという。
「建築物と違って道と土地さえあれば、臨時の宿泊や休憩の場所などとしてすぐに設置できる。一時的に人が集まる場所にうってつけのシステムだ」と強調する。
トレーラーハウスは1台400万円前後。日本では車輪があり、ナンバープレートを付ければ車両扱いとなるため、一般の宿泊施設に義務付けられている避難誘導灯や火災報知機の設置は必要ないが、各自治体が定めた宿泊施設の運営に関する条例やガイドラインに沿った安全対策は取らなければならない。
駐車場に設置することも可能だが、工具を使わずトレーラーハウスに水道や電気を引くことが条件。設置に適当な場所はなかなかなく、日本では浸透していない。
課題はあるものの、吹田さんは東京五輪でのホテル不足の切り札になることを期待している。
「東京近郊の広い土地を確保し、多くの人が五輪とともに観光を楽しんで日本の魅力に触れられるといい」
五輪まで後1年ちょっと。ホテル不足の救世主になる?