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【高橋洋一 日本の解き方】多くの著名人が行方不明…中国に何が起きているのか? 権力行使で強まる危機観測…覇権主義は受け入れられず (1/2ページ)

 中国当局による国際刑事警察機構(ICPO)総裁の拘束や有名女優の摘発などが話題になっている。米国との貿易戦争のほか、外交面でもペンス米副大統領による中国批判や日本とメコン地域の連携強化など、中国を意識した動きが起きている。中国の国内外で異変が生じているようにも見えるが、何が起きているのか。

 中国では、多くの著名人が行方不明になっている。ICPOの孟宏偉・前総裁もその一人だった。ほかにも、女優の范氷氷(ファン・ビンビン)氏や多くの政府高官や資産家が対象になっているとされる。

 范氏は6月から行方不明だったが、脱税容疑で当局に事実上拘束されていた。孟氏はフランスのリヨンから中国に向けて9月25日に出発した後、行方不明となっている。

 特に孟氏の場合、国際社会に与える影響は甚大だ。そもそも国内事情で犯罪の恐れがあるという人物をICPOという国際的な捜査機関の窓口のトップに中国が推したのだからあきれてしまう。

 ICPOは、国際犯罪の防止を目的として世界各国の警察機関(日本では警察庁)で組織された国際機関であるが、司法警察権は各国の主権事項に属するため、実態としては各国警察機関の連絡・協議を行う場であり、それほどの実権があるわけではない。

 もっとも、ICPO総裁だった人物を中国政府は事実上拘束したのだから、外交的な恥よりも国内秩序維持を優先したことは間違いない。

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