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【国難突破】「人口激減問題」を正面から見据えよ! 出生率改善は国家的プロジェクト (2/2ページ)

 安倍首相は2014年9月、地方創生戦略を発表した。東京一極集中を改め、出生率も現在日本の希望出生率である1・8以上にして、50年後の人口1億人維持を目標に掲げた。

 ところが、最初に地方創生担当相に任じられた石破茂氏が、この政策ダイナミズムを理解できず、地方創生戦略は村おこし、町おこしの水準にとどまったまま今日に至っている。地方創生を石破氏に託したのは、安倍首相最大の失政だった。

 地方創生=人口回復には、各界有識者を総動員しての具体的な数値目標達成プランの策定、大胆な若年層の結婚奨励や地方への人口還流政策、国家戦略特区との密接な連動、それを可能とする立法措置が必要だ。多産家庭への思い切った優遇も当然必要である。

 何よりも、人口問題が国家的なプロジェクトだということの国民共同意識と、成果の可視化-こうした政府と国民との完全な協働を通じてしか、出生率改善の流れをつくることなどできない。

 折しも、第4次安倍改造内閣では、片山さつき氏が地方創生、女性活躍担当大臣に就任した。政界有数の強靭な頭脳と辣腕(らつわん)、肝っ玉を兼ね備えた片山氏に、歴史的転換のかじ取りを託したい。ただしテーマがテーマだけに人材で脇を十分に固め、発言は慎重に。

 ■小川榮太郎(おがわ・えいたろう) 文芸評論家。1967年、東京都生まれ。大阪大学文学部卒。埼玉大学大学院修了。国語や文学の衰退など、日本人の精神喪失に対して警鐘を鳴らす。一般社団法人「日本平和学研究所」理事長を務める。第18回正論新風賞を受賞。著書に『天皇の平和 九条の平和-安倍時代の論点』(産経新聞出版)、『徹底検証 安倍政権の功罪』(悟空出版)など多数。

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