記事詳細

【国難突破】「自衛権行使」と「国防の義務」を明記するのは当然 憲法改正で中国の“日本侵略”阻止を (2/2ページ)

 従って、本来であれば、この2項を削除したうえで、自衛権行使と国防の義務を明記するのが当然なのだが、今のマスコミの「反改憲プロパガンダ」は相変わらず激烈だ。「9条改正=戦争への道」とのキャンペーンを大々的に展開されれば、国民の洗脳を解くのは極めて困難だろう。

 そうした中、安倍晋三首相は事態を打開すべく昨年5月、憲法に自衛隊を明記する改正案を提起し、自民党はその方向で改正案を準備中である。

 自衛隊を書き込んでも非合理な2項は残るが、もはや、改正への国民発議を躊躇(ちゅうちょ)している場合ではない。

 安倍首相の自衛隊加憲案は、命を賭けて日本の安全のために精励している自衛隊を、憲法学者の8割が違憲と考えている理不尽さを、国民に訴えることができる。

 しかも、実際に自衛権行使と自衛隊が憲法に明記されれば、2項をめぐる不毛な議論は終止符を打たれ、自衛権をどう行使するかという具体論に話は前進する。そうした議論を通じて、対中国の警戒を高める周辺諸国や欧米とともに、日本がアジアの海における集団的安全保障へと乗り出すことができれば、中国による「日本併呑(へいどん=勢力下に入れること)の危機」は当面回避できるだろう。

 改憲日程は厳しいが、国民投票において何よりも肝心なことは、国民が安全保障上の危機を自分の問題として捉える一歩となることだ。改憲は現実的な政治日程であるとともに国民意識覚醒の機会なのである。安倍首相と自民党はひるまずに改憲発議に邁進(まいしん)してほしい。

 ■小川榮太郎(おがわ・えいたろう) 文芸評論家。1967年、東京都生まれ。大阪大学文学部卒。埼玉大学大学院修了。国語や文学の衰退など、日本人の精神喪失に対して警鐘を鳴らす。一般社団法人「日本平和学研究所」理事長を務める。第18回正論新風賞を受賞。著書に『天皇の平和 九条の平和-安倍時代の論点』(産経新聞出版)、『徹底検証 安倍政権の功罪』(悟空出版)など多数。

関連ニュース