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【高橋洋一 日本の解き方】中国のGDP、いつも数値が微動という“異常” 経済的な意味はない、政治的なメッセージ (1/2ページ)

 19日に発表された中国の7~9月期国内総生産(GDP)は前年同期比6・5%増と、2009年1~3月期以来の水準となった。中国の統計数字の信憑(しんぴょう)性も含めて、この数字をどのように読めばいいのか。

 筆者には『中国GDPの大嘘』(講談社)という著書がある。同書で中国の国家統計局が旧ソ連の統計組織を模して作られたことを指摘している。そして、ソ連の統計は70年間もごまかされ、ソ連の崩壊でやっと発覚したことを明らかにしている。その他の状況証拠から、中国のGDP統計に疑惑があるとの懸念を示した。

 中国のGDP統計の疑惑は、筆者以外の多くの人も指摘している。有名なものでは、現首相の李克強氏がGDP統計を信じず電力、鉄道貨物、融資の3統計がまともだと考えているという米国務省のメモがウィキリークスによって暴露された。そのため、この3指数から中国経済を推計する手法がある。李首相が遼寧省の幹部時代にGDP成長率を信用しなかったことが、図らずも中国のGDP統計の信頼性の危うさを暴露することになった。

 一党独裁主義で社会主義国の中国では、統計はあてにならないと思う。国営企業が経済の中心である社会主義国では、経済統計が産業所管の役人の成績にもなるので、改竄(かいざん)がしばしば行われるからだ。この点をみても、中国は国家統計が信用できない国だ。

 7~9月期GDP成長率は前年同期比6・5%となったが、今回を含めて、これまでほとんど0・1~0・2%刻みで低下している。

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