記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】消費増税に財界が賛成のワケ 社会保障目的税化は邪道も…保険料は労使折半で企業負担 (1/2ページ)

 消費税をめぐっては、「社会保障目的税化」が世間一般でも正しいと信じられているようだ。社会保障を消費税で賄うことに問題はないのか。

 結論から言えば、社会保障論からみて間違いだ。実は、1990年代までは大蔵省(現・財務省)も「消費税は一般財源であり、社会保障目的税としてはいけない」という正論を主張していた。

 しかし、99年の自民、自由、公明党の連立時に、大蔵省が当時の小沢一郎・自由党党首に話を持ちかけて、「消費税を社会保障に使う」と予算総則に書いた。これに対する批判の意味も含めて、政府税制調査会の2000年度の税制改正に関する答申では、「諸外国においても消費税等を目的税としている例は見当たらない」といった記述がある。

 ついでにいえば、消費税は地方税とすべきだ。消費税は安定財源であるので、分権が進んだ国では地方の税源であることが多い。国と地方の税金について、国は応能税(各人の能力に応じて払う税)、地方は応益税(各人の便益に応じて払う税)という税理論にも合致する。

 いずれにしても、社会保障論からみれば、消費税を社会保障目的税化するのは正しくない。社会保障は助け合いの精神による所得の再分配なので、国民の理解と納得が重要だ。

 というわけで、日本を含めて給付と負担(保険料)の関係が明確な社会保険方式で運営されている国が多い。

関連ニュース