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日露会談で対中牽制 平和条約締結加速も 北方領土返還に高いハードル (1/2ページ)

 安倍晋三首相と、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、長年の懸案解決へ新たな一歩を踏み出した。14日にシンガポールで行った首脳会談で、日ソ共同宣言(1956年)を基に、今後3年以内に平和条約締結交渉を加速させる方向で一致したのだ。宣言には、条約締結後に北方領土のうち、歯舞群島と色丹島が日本に引き渡されると明記されている。軍事的覇権を強める中国を牽制(けんせい)する意味もあるが、国内の反発も予想される。

 「先ほど、プーチン大統領と日露首脳会談を行いました。その中で通訳以外、私と大統領だけで、平和条約締結問題について、相当突っ込んだ議論を行いました」

 首脳会談終了後、安倍首相は、自身のツイッターにこう書き込んだ。

 安倍首相とプーチン氏の会談は、今回で23回目となった。個人的な信頼関係を築き上げており、約1時間半の会談では、通訳だけを交えた一対一の話し合いも行われた。

 両首脳は2人の任期中に決着をつけると申し合わせており、その場合、安倍首相の自民党総裁としての任期である2021年9月が期限となる。この意味は大きい。

 このため、今後は対話を加速し、11月30日からアルゼンチンで開かれるG20(20カ国・地域)首脳会議に合わせた首脳会談に加え、安倍首相が来年1月にも訪露し、会談することも決めた。