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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】韓国で集団訴訟! 「地震は地熱発電のせい」 (1/2ページ)

 この10月、韓国で市民が政府などを相手取って集団訴訟を起こした。といっても、話題の徴用工や慰安婦の話ではない。

 地熱発電が地震を起こして被害を生んだと訴えた訴訟である。市民が地熱発電を提訴したのは韓国では初めてだ。

 地震は、2017年11月に韓国南部で起きた。マグニチュード(M)は5・4。韓国で地震観測が始まって以来、2番目の大きな地震だった。

 地震は人口が集中している地域を襲った。家屋が倒壊するなどして92人が負傷し、被災者は1800人、被害額は332億円にものぼった。

 浦項(ポハン)地熱発電所は韓国南部にあり、韓国政府の肝いりで地熱発電実用化研究開発事業として推進されてきた。資源開発業者のネクスジオと鉄鋼大手ポスコ、韓国水力電子力、韓国地質資源研究院などが参加している。

 地下深くの岩石に高圧の水でひびを入れてそこから出た蒸気でタービンをまわす発電方式だ。このために地下4キロ以上の穴を2本堀った。一方に水を注入し、地熱で加熱し、発生した水蒸気を別の穴から取り出す。

 16年6月に試運転を開始し、17年12月から商業運転に入る予定だったが、その直前に地震が起きた。震源は地熱発電の穴から600メートルしか離れていなかった。

 原告側が出した仮処分申請が裁判所で認められ、現在は稼働を中断している。

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