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【高橋洋一 日本の解き方】中国の日系メーカー調査開始 外資の“技術”奪う4段階の手口 米国が貿易開戦した背景にも (2/2ページ)

 日本も米国とこの点について歩調をあわせている。9月26日の日米首脳会談の共同声明において、中国との名指しはないものの、「知的財産の収奪」と「強制的技術移転」について、日米欧で協力体制を築くとしている。

 前者の「知的財産の収奪」は、中国の対米投資により、中国系企業が米企業から技術を盗んでいることを指し、後者の「強制的技術移転」は、中国に進出した外国企業が技術移転を余儀なくされていることを意味している。

 上記の米通商代表部の報告書によれば、中国の手口は、(1)高い関税で輸入品を締め出し(2)それでも中国市場に入りたい外国企業に中国国内生産を求める(3)中国なので完全私企業の投資は認めず中国企業との合弁会社設立とする(4)最終的には技術を中国側に渡さなければ事業ができない規制とする-という段階を外国企業に求めて、強制的な技術移転を狙っている。

 ファナックのケースは、中国の手口の(1)にあたる。ファナックは日本国内の生産拠点に注力してきた企業であるので、そう簡単には、中国拠点に乗り出すとは考えにくい。日本政府としても、日米首脳会談で日米は緊密に連携する合意になっているので、今回のケースはその試金石になるだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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