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ゴーン80億円“闇の錬金術”判明 高額報酬への批判恐れ…年間20億を半分申告

 80億円にのぼる“闇報酬”が暴かれた日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)=金融商品取引法違反容疑で逮捕。毎年20億円前後の報酬を受けながら、部下に「10億円」と過小に申告させていたナゾが浮上していたが、そのカラクリが東京地検特捜部の調べで明らかになった。ゴーン容疑者が高額報酬批判を恐れ、日産全体を不正に巻き込んでいったという「悪の構図」が浮かび上がった。

 報道によると、ゴーン容疑者は2010年の役員報酬の個別開示制度が始まる以前にも20億円の報酬を受けていたとされ、制度開始後も減額はなかったという。

 上場企業の役員報酬はそれまで、役員全員の総額を開示すればよかったが、新制度では1億円を超える報酬を手にした役員名と額を有価証券報告書に記載することが義務付けられた。

 07年の株主総会で、ゴーン容疑者は「総額15億円のトヨタ自動車に比べて高すぎる」との批判を受けたこともあり、側近で前代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者(62)と共謀。高額報酬の批判を受けないように有価証券報告書に半額の「10億円」と記載することを決め、虚偽の報告書を作成した。

 ゴーン容疑者は残りの年間10億円の“闇報酬”について、日産側と契約書を取り交わし、毎年積み立てた上で退任後に支払うことで合意していた。その総額は17年までの8年間で80億円に達していたとみられる。

 ゴーン容疑者からメールを受けたケリー容疑者は、「会長の指示」として外国人の執行役員や日本人幹部に伝えていたとみられる。

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