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【高橋洋一 日本の解き方】法案修正で最悪事態回避も…やはり拙速な入管法改正案 組織変更以外は施行延期を (2/2ページ)

 このままでは、最悪の法改正になってしまうかもしれなかったが、修正案によって、最悪の事態は回避できたかもしれない。マイナンバーなどを使って、産業ごとの外国人労働者の実態を把握するというのは地味であるが、より本格的な検討の土俵となるので、それらを生かせば、2年後の制度見直しにもつながる。100点とはいえないが、0点ではない。

 しかし本質的な受け入れ上限管理という点では、明確さを欠いているのは否定できない。官僚の裁量が事実上の受け入れ上限になるのかもしれない。

 そもそも実態把握は、法律制定以前に行うもので、修正で盛り込んだというのは、法案自体が周到な準備で用意されたものではないことを明らかにしている。

 筆者は、受け入れ上限や外国人労働者の実態管理ができていれば、入国管理庁の設置などの組織改正や法整備という方向自体は間違っていないと思う。

 今回、入国管理庁の設置などの組織改正は来年4月スタートでいいが、それ以外の法施行についてはせめて半年程度遅らせ、その間に、外国人労働者の実態管理をしっかりと行い、その上で受け入れ上限を明確に定めるべきであろう。

 組織改正は来年4月から施行とすれば、霞が関官僚からみても、予算面等での不満もないだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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