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【有本香の以毒制毒】小池都政「築地を守る」の“嘘”を糾弾すべきだ (1/2ページ)

 小池百合子都知事の独断によって、10月11日に2年遅れで豊洲新市場が開場し、これに伴って旧築地市場が閉場した。この跡地について、《都が、独立採算の中央卸売市場会計から一般会計に売却する「有償所管換え」を行う方向で検討を始めた》と、産経新聞が11月29日報じた。

 案の定と思う一方、何だそれはという怒りも禁じ得ない。

 昨年6月、東京都議選の直前に、小池氏が言った「築地は守る、豊洲は活かす」の、「築地を守る」はどこへ行ったのか。

 同時期に私が上梓した拙著『「小池劇場」が日本を滅ぼす』(幻冬舎)をはじめ、夕刊フジコラムでも再三指摘したが、そもそも、築地から豊洲への移転の費用の大半は、築地の跡地売却により賄う計画だったのだ。仮にこれを売却しないなら、移転費用のすべてを市場会計では賄いきれるはずはなく、一般会計(=われわれの血税)の投入は避けられないだろうと警告していたが、案の定である。

 小池氏はかつて、一般会計への売却について、「たこ足経営に終止符を打って、むしろ東京の戦略的、相互的な発展を必死に考えて実行していく最後のチャンスになる」(昨年6月20日の記者会見)などと、例によって言語明瞭・意味不明な発言をし、つまり市場会計内での持続可能性を探るようなことを言っていた。

 小池氏の政治公約や発言のいい加減さは本件に限らないが、これほど重大な方針転換について、明瞭なアナウンスがされないことは「情報公開」を高らかにうたい上げてきた為政者として名折れではないのか。

 この政策面での重大な「手のひら返し」に加え、最近は政局面でも露骨な変わり身を見せている。昨年は2度までも選挙で刃を向けた自民党に、最近「宥和」詣でをしているのだ。

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