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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】“きりもみ状態”韓国・文政権は突き放せ! 甘い顔は「百害あって一利なし」 (2/2ページ)

 いまや「歴史問題」の意味は、日韓で逆転してしまった。

 日本は65年以来の歴史をしっかり胸に刻んで、合意事項を誠実に履行してきた。ところが、韓国は合意そのものを否定し、亡きものにしようとしている。日韓の歴史問題とは、日本の振る舞いではなく「韓国の健忘症」を指す、と理解すべきである。

 徴用工問題は少なくとも、まだ11件が係争中で、今後も同様の賠償判決が続きそうだ。原告らが賠償に応じない日本企業の資産差し押さえに動けば、問題は文政権の手を離れて、政府のコントロールが及ばなくなる可能性がある。日本企業がリスクのある韓国での事業見直しに動くのも避けられない。

 文氏はそんな最悪の事態を予想しながら、打開策を打ち出せずにいる。国民の反日感情と最高裁判決、対日関係維持の狭間に立って、ただ頭を抱えているだけだ。先の「日本政府も共感」発言も、実は「日本に助けを求めた」のが真意ではないか。

 日本を批判したかと思えば、未来志向などと言って、すり寄ってくる。私には、大統領が問題解決の責任感も当事者能力も失って「きりもみ状態」に陥っているように見える。

 日本は「突き放す」のが正解である。甘い顔は「百害あって一利なし」だ。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革推進会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『ケント&幸洋の大放言!』(ビジネス社)がある。

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