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富岡八幡宮事件から1年…消えた“惨劇の豪邸” 事件風化もくすぶる火種 (1/2ページ)

 東京都江東区の富岡八幡宮で、宮司の富岡長子さん=当時(58)=が、元宮司の弟=同(56)=に殺害された事件から1年。現場となった長子さんの豪邸は更地になっていた。事件の記憶も風化しつつある一方、人事をめぐる火種はくすぶっていると指摘する関係者もいる。

 事件は昨年12月7日夜に発生。元宮司と妻は、日本刀などで長子さんを殺害し、運転手の男性を負傷させた。元宮司は妻を殺害後、自殺した。

 複数の関係者に届いた元宮司の遺書には、息子の宮司就任がかなわない場合、《怨霊となり、神輿総代会の幹事総代とその子孫達を永遠に祟り続ける》と書かれていた。警視庁は今年1月、殺人や殺人未遂などの容疑で元宮司と妻を容疑者死亡のまま書類送検した。

 惨劇から1年後の今月7日。富岡八幡宮ではかしわでを打ち、頭を下げる参拝客の姿がみられた。警察の非常線が張られ、やじ馬でごった返した事件直後の物々しい雰囲気からはほど遠い、のどかな風景だった。

 ただ、ある氏子の男性(78)は「七五三や縁日も閑散としていた。孫の結婚式を隣の深川不動で挙げたり、七五三を水天宮に代えた人もいる。例年、初詣の人気ベスト10に入っていたが、来年は無理じゃないかな」と嘆く。

 氏子男性はこう続けた。「近所でも『鳥居をくぐると身震いする』という人もいる。昔はよく行った俺でさえ、境内の階段をまだ登っていない。あの豪邸の方にも行っていない」

 「豪邸」とは、惨劇の現場となった社殿裏の長子さんの自宅のことだ。「2億円豪邸」といわれ、屋内には1000万円のシャンデリアもあったというが、取り壊され、更地になっていた。「駐車禁止」のポールが並び、鳩が群れている。

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