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【富坂聰 真・人民日報】中国共産党が本気で模索 「中間グループ」の収入増 (1/2ページ)

 中間グループの収入増を促す方法を模索し始めた--。

 中国のメディアで最近よく目にするようになった表現である。

 例えば9月15日付『中国新聞ネット』の記事では、〈官が「中間グループの収入増」を促す方法を模索 発せられたシグナルが意味するのは何か?〉という表現で触れられている。

 中間グループを中間層と言い換えれば、日本人には何とも懐かしい言葉として耳に響くのではないだろうか。

 一方、中国ではこの言葉は新鮮だ。とりわけ国家機関が使うとなればなおさらだ。

 いうまでもなく中国は格差の激しい国で、それは資本主義のご本尊であるアメリカにも比肩する状況だからだ。

 ただアメリカは、1950年代、60年代には分厚い中間層が存在し、理想となる“ファミリー像”が厳然と存在していた。

 それが破壊されたことで内政が不安定となっていることは、よく指摘されてきた。

 中国の場合は、もともとみな一律に貧しかったところに突然激しい競争と格差の容認が降ってきて、一瞬にして上下に激しく分離する社会が生まれてしまった。

 一カ所に集中してしまった“富”をいかにして全国民へと流してゆくかが、改革開放政策に舵を切って以来の課題となっているが、いまだ有効な方法もないまま放置されている。

 在野には、この問題を指摘する声はあふれていたが、国が正面を切って言及することはまれであった。

 つまり、遅まきながらようやく真剣に手を付けようとし始めたということだ。

 意味しているのは、社会の安定剤としての中間層の必要性である。

 それにしても中国の「中間グループ」とは具体的にどんな人々を指すのだろうか。

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