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【親も知らない今どき入試】保護者が志望校選びで重視する項目は? 合格実績に通学アクセス、偏差値…データ重視の傾向強く

 今週は首都圏284学習塾の塾長、教室長へのアンケートによる「中学受験で保護者が志望校を選ぶときに重視している項目」ランクを紹介したい。

 重視している項目トップは「大学合格実績」の85・9%。次いで「通学の交通の便」64・7%、「偏差値」59・7%で、以下「教育方針」、「校風」と「塾の先生の意見」の順だった。

 圧倒的なトップの大学合格実績は、やはりもっとも気になるところだろう。進学校にとどまらず、付属校でも併設の大学にどれぐらい進学できるのかはチェックしておきたいポイントだ。塾の講師は「大学合格実績には今、中学入試で大人気の付属校の併設大学への進学状況も含まれているのでしょう。早稲田大や慶應義塾大の付属校からは、ほぼ全員が進学できますが、全付属校の統一試験で上位から進学できたり、校名に大学名がついているだけで中身は進学校で、併設大学にほとんど進学者がいないところまで幅広いのが実情です。さらに併設大学に理系学部しかない場合は、文系学部への受験は、どう指導しているのかも押さえておきたいポイントです」という。

 2位の「通学の交通の便」は、2011年の震災以降、割合が高くなってきている。震災当日は、部活動などで学校に滞在していた生徒も多かった。学校から帰れず、子供を迎えに行くこともできず、不安を感じた保護者が多かった。今は駅まで徒歩で行ける学校や乗り換えなしで1本の電車で通学できる学校などが人気だ。中学受験に詳しい専門家は「偏差値1分という考え方があります。偏差値70の超難関校なら70分かけて通わせてもいいとの考えです」という。さらに、こう続ける。

 「大学合格実績、通学の交通の便、偏差値がトップ3で、データ重視の傾向になっていますが、父親の中学受験への関心が高まっていることが影響しているのではないでしょうか。父親はどうしてもデータ重視になりがちで、それだけでなく教育方針や校風など、数字に表しにくい部分もしっかり見て決めてほしいと思います」という。年が明ければ、入試が始まる。志望校選びも最終段階だ。

 ■安田賢治(やすだ・けんじ) 大学通信の情報調査・編集部ゼネラルマネジャー。1956年兵庫県生まれ。灘中高、早稲田大卒業後、大学通信入社。中高・大学受験の案内書・情報誌の編集責任者として大学合格や就職情報を発信。私立学校のコンサルティングにも協力。著書に『中学受験のひみつ』(朝日出版)など。

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