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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】野党にマスコミ…理想ばかり唱え「現実見ない」左派の“必然的”衰退 (2/2ページ)

 それもそのはずだ。

 彼らは基本的に「お花畑思考」にとらわれているから、大国同士が激しく衝突する事態を目の当たりにすると、「けんかは良くない」程度のことしか言えないのである。あるいは、「日本は米中の仲介を」などと耳当たりのいい話をするのが関の山だ。

 このあたりは、野党だけではない。左派マスコミも似たようなものだ。

 例えば、朝日新聞は12月3日付社説で、米中の90日の貿易戦争休戦について、「両国が責任を自覚し、長期的に関係の安定をめざす道筋を熟考する機会としてもらいたい」と空論を唱え、日本についても「米中両首脳に対しては、機会あるごとに大局的な判断を促し続けるべきだ」と上から目線で書いた。

 朝日新聞は「貿易戦争が、新冷戦の一部にすぎない現実」を見ようとはしないのだろう。それを認めたら、米国と同盟関係にある日本の仲介など、あり得ない話になるからだ。沖縄県・尖閣諸島を脅かす中国の脅威に日米同盟で対抗している現実も「知らんぷり」している。

 世界、とりわけ東アジアが緊張すればするほど、理想主義にとらわれた野党と左派マスコミは必然的に衰退する。2018年は、そんな真実が明らかになった1年だった。

 ■長谷川幸洋(はせがわ・ゆきひろ) ジャーナリスト。1953年、千葉県生まれ。慶大経済卒、ジョンズホプキンス大学大学院(SAIS)修了。政治や経済、外交・安全保障の問題について、独自情報に基づく解説に定評がある。政府の規制改革会議委員などの公職も務める。著書『日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か』(講談社)で山本七平賞受賞。最新刊に『明日の日本を予測する技術』(講談社+α新書)がある。

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