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【平沢勝栄 俺がやらねば】青山の「児相問題」で世知辛い世を痛感 日本人が持つ「ぬくもり」取り戻さねば (1/2ページ)

 港区(東京)は児童相談所(児相)などが入る福祉施設の開設を計画した。これに、一部住民が「地価が下がる」「南青山のブランドイメージが落ちる」などと猛反対している。

 これまでも、地域の住環境や生活を守る上で「迷惑施設だ」として、ゴミ焼却施設などが計画中止に追い込まれたことはある。

 しかし、児相は「迷惑施設」でも、街の景観を悪くするものでも全くない。

 反対派の主張は「所得の低い人は地域の秩序を壊すので、来ないでくれ」と聞こえる。

 ここにあるのは誤った「選民意識」だけで、他者に対する配慮が、みじんも感じられない。

 この問題について、一部マスコミの報道は極めて及び腰だ。「官に対する反対は正義」といった、誤った呪縛にとらわれているのだろうか。

 この問題は南青山だけではない。かつて、大阪でも住民の反対で児相の設置が断念に追い込まれたことがある。

 千葉県の市川市では保育園の開設が住民の反対で頓挫した。

 除夜の鐘つき、盆踊りやラジオ体操などでは「うるさい」といった苦情が時折、出るようになった。大変に世知辛い世になったのである。

 しかし、元来、日本人は思いやりや寛容さを持った国民のはずだ。

 東日本大震災(2011年3月11日)の直後、ベトナム人記者が宮城県の避難所で、ある少年に取材した。

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