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習氏「中台武力統一」発言が示す中国の窮状 識者「対米貿易戦争の打撃を隠そうとしている」 (1/2ページ)

 中国の習近平国家主席が新年早々、「一国二制度」による中台統一を進める考えを示し、台湾の蔡英文総統が断固拒否するなど、台湾海峡が緊迫しつつある。習氏は武力行使も辞さない構えだが、「米中新冷戦」による経済的苦境を覆い隠そうとしているとの見方も出ている。来年の台湾総統選に向け、中国の工作が激化することが予想され、今後、共産党独裁の中国と、民主主義の台湾と米国、日本との対立が注目される。

 「祖国統一は必須であり必然だ」「武器の使用は放棄せず、あらゆる必要な措置をとる選択肢を残す」

 習氏は2日の演説でこう語り、1つの国家に異なる制度の存在を認める「一国二制度」の具体化に向けた政治対話を台湾側に迫った。台湾や東・南シナ海での覇権を強める習政権が改めて、欲望をむき出しにしたように映るが、識者は中国の窮状が背景にあるとみる。

 台湾出身の評論家、黄文雄氏は「中国の国家主席が武力行使を放棄しないという考えを示したのは珍しいが、過去にはタカ派の軍人が同じような発言を繰り返していた。むしろ、米国との貿易戦争による経済的打撃が大きいからこそ、それを覆い隠そうとしたのではないか」と分析する。

 確かに、ドナルド・トランプ米政権は、対中国経済制裁を次々に発動し、中国通信機器大手「華為技術(ファーウェイ)」や、同「中興通訊(ZTE)」の排除を打ち出し、中国経済を危機に陥れている。

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