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【ジュリア・ミント プーチンの国より愛を込めて】ロシア年金改革の「弊害」と「恩恵」 (1/2ページ)

■ロシア医大生シンガー、ジュリア・ミント

 ドブラヴィーチェル、親愛なる日本の皆様!

 今回は、今最もロシアで議論されている我が国の年金改革について、お話しいたします。

 プーチン大統領は、10月3日、年金資格年齢を5歳引き上げ、男性65歳、女性60歳とする法律に署名しました。2019-2023年の間に、年金資格年齢が段階的に引き上げられて実施されます。

 これより以前、ロシアの年金制度は、スターリン時代からのソ連の福祉制度の遺産として、世界で最も低く、男性は60歳、女性は55歳でした。

 月々の年金受給額は、その人が働いていた企業や機関にもよりますが、年金資格年齢に達した国民ほぼ全員がもらえる制度でした。ちなみに、今現在の月々の年金受給額の全国平均は約1万4000ルーブル(約2万4000円)ほどになります。

 当初、政府は年金資格年齢を男性65歳、女性63歳に引き上げる計画でした。しかし、その計画案に多くのロシア国民は憤り、街頭の抗議行動がロシア全土に波及したことは、皆さんご存じの通りです。

 年金の年齢を65歳に上げると、年金の受給期間が非常に短いことになります。

 昨年のロシアの平均寿命は、男性:67・51歳、女性:77・6歳。統計によると、ロシア83の地域のうち49の地域で男性の平均寿命が65歳未満ですので、59%のロシア男性が年金資格に達する年齢の前に亡くなってしまうことを意味します。

 さらに、ロシアには90年代から続く貧困問題があります。

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