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【解剖 政界キーマン】加藤勝信・自民党総務会長 官僚出身で物事を着実に進める「仕事師」だが… (1/2ページ)

 安倍晋三首相の自民党総裁3選後の人事で、大きな注目を浴びたのが、加藤勝信総務会長の登用だろう。

 私が、加藤氏と初めて言葉を交わしたのは2003年の初当選直後、当時、プロデュースしていたCS放送の政治討論番組で、当選同期の西村康稔官房副長官も一緒だった。

 通産省出身の西村氏が、民間活力や自由経済政策などを語っていた一方で、大蔵省出身の加藤氏は政界と官界の信頼関係や財政再建を手堅く語っていた。私は「官僚出身で物事を確実に着実に進める仕事師」の印象を持ったものだ。

 加藤氏は竹下派所属だが、安倍首相とも近い。首相の父、晋太郎元外相の側近で「安倍派四天王」の一人、加藤六月元農相の娘婿でもあり、首相の母親と六月氏夫人は親友だ。

 だが、そうした人間関係以上に、加藤氏の登用は、私が当初感じた「仕事師」が買われてのことであろう。

 第二次安倍政権以降、加藤氏は官房副長官や、一億総活躍相、厚労相と要職を務めてきた。官房副長官時代には、官邸と自民党と霞が関の間で裏方として調整役を果たした。

 例えば、沖縄・米軍普天間飛行場の移設問題で、菅義偉官房長官の下で、鹿児島県の島を代替地として検討する極秘任務を続けていたとされる。これを取材していた私は、国会内のエレベーターでこの話をぶつけたことがあるが、加藤氏はただ笑顔を浮かべて無回答だった。言えないでもない、否定でもない、真偽を推測することもできない、その何とも言えない表情はやはり、「この人は堅い」と感じさせた。

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