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金正恩氏の専用列車は「時速20キロ」…背景に大量死亡事故 (2/2ページ)

 昨年12月、韓国の調査団が南北の鉄道連結のため北朝鮮の鉄道の状況を調査した結果、開城(ケソン)から平壌を経て新義州を結ぶ区間では時速20キロから60キロしか出せず、国際列車が運行されている平壌以北の区間では時速60キロでの運行が可能な程度だったという。

 平壌から新義州まではその気になれば時速60キロまでは出せるのだろうが、最高指導者を乗せた専用列車は「万が一」を考えて絶対安全なスピードに抑えたものと考えられる。

 ちなみに、5000キロ以上に及ぶ北朝鮮の鉄道路線は8割が電化されているが、同国は1990年代以降の発電設備の老朽化、そして深刻な経済難により、極度の電力不足に陥る。そして高い電化率がアダになり、鉄道はマヒ状態に陥ってしまった。例えば首都・平壌から北部の恵山(ヘサン)までは、時刻表通りなら23時間ほどで到着するのに、実際には10日もかかった事例などが伝えられている。

 ただ、デイリーNKの内部情報筋によると、最近の北朝鮮の鉄道運行は比較的円滑になっているという。皮肉にも、従来は大部分が輸出されていた石炭が国際社会の経済制裁で輸出できなくなったことで、国内での消費量に回されるようになり、電力の生産量が増えたことがその理由だ。

 (参考記事:通勤列車が吹き飛び3000人死亡…北朝鮮「大規模爆発」事故の地獄絵図

デイリーNKジャパン

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