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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】緊急地震速報の限界 「直下型地震」には対応しにくい (1/2ページ)

 気象庁は2007年から「緊急地震速報」を出している。誤解している人も多いだろうが、これは地震予知ではない。

 この速報の原理は単純なものだ。全国に置いてある地震計のどこかで強い揺れを感じたら震源を計算し、まだ揺れが届いていない場所に警報を送るという仕組みだ。

 この仕組みには根本的な弱点がある。直下型地震には対応しにくい仕組みになっていることだ。

 直下型地震では震源は真下にあり、いちばん近い地震計が地上にあるために、肝心の震源近くで揺れが強いところでは緊急地震速報が間に合わない。

 昨年9月に北海道胆振(いぶり)東部地震(北海道地震)が起きて、人口密度が都会よりはるかに小さい地域なのに死者41人を出すなど、大きな被害を生んだ。北海道では初めての震度7だった。

 今年になって初めて明らかになったものだが、道央圏の住民調査で、気象庁の緊急地震速報を知らせる携帯電話などのアラームが「揺れる前に鳴った」人は4%にとどまった。防災教育に取り組むNPO法人環境防災総合政策研究機構(東京)が行った調査だ。

 緊急地震速報のアラームが鳴ったのは「揺れている最中」が29%と最多で、「揺れはじめと同時」が27%。「鳴らなかった」は23%だった。これらの合計は、緊急地震速報が役に立たなかったことになる。

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