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【経済快説】悩ましい選択…組織の不正、あなたは黙認派?告発派? (1/2ページ)

 厚生労働省の統計不正問題が紛糾している。賃金統計は、政治・行政・経済・研究といったさまざまな側面から国民生活に影響するので当然のことだろう。事件の全貌はまだ見えていない。誰が・いつ・なぜ始めて、その不正を知りながら関わった人は誰なのか、さらに監督責任まで含めた責任問題がどう決着するのか、現時点では不明だ。

 問題発覚後の指揮が極めて不適切だったので、根本匠厚労相の辞任は不可避だと筆者は思っているが、文書改竄(かいざん)問題がありながら麻生財務相が更迭にも辞任にも至らなかった事例などが近年あり、どうなるのか筆者には分からない。ただただあきれるばかりだ。

 さて、組織の外にいる者はあきれたり怒ったりしていればいいが、組織内にいて、身近に不正に関わったり、不正を知っていたりした厚労省の関係者はどうすると良かったのだろうか。「見て見ぬふりをして見過ごす」のがいいのか、「何とかして告発する」のがいいのか。組織人としては、悩ましい選択問題だ。

 出世や収入といった直接的な損得で判断するなら、社会にとっては残念なことだが、「見て見ぬふり」が有利な選択であることが多いだろう。今回事件の舞台になった厚労省のように、メンバーが固定的で、経済的条件が手厚く、転職が難しい(告発後の転職は特に難しかろう)といった、職場に無難に留まることの利益が大きな条件では、告発する側に回ることのコストが大きい。

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