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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「ちょっといい話」》うれしいサプライズ (1/2ページ)

 少し前の話になるが、年末のホリデーシーズンが近づくにつれ、憂鬱な気分になっていた。米ニューヨークでは慣習となっている「クリスマスチップ」の出費がかさむためだ。とくに、マンション管理のために働くスタッフに対して支払うチップは悩みの種となった。

 昨年夏に引っ越した先は、100世帯以上が住む大型マンション。ドアマンや簡単な修理を担当してくれる人など30人以上のスタッフが常時働いている。11月末になると、スタッフ全員の名前と顔の一覧が載ったリストが配布された。マンションの1階には、チップを受け付ける箱も設置され、毎朝、その前を通るたびに「早く渡さなきゃ。でも誰にどれくらい渡せばいいのだろう…」とせかされた気持ちにもなっていた。

 クリスマスチップは、あくまでも日ごろお世話になった人への感謝を示すもの。ただ、米国生活が長い友人には「チップを渡さないと、サービスが悪くなることがあるよ」と忠告を受けた。住んでいるマンションの質にもよるが、毎年のクリスマスチップで数千ドルを使うという人の話も聞いて、恐ろしくなった。

 いろいろ悩んだ末、マンションの家賃の15%が、私にできる精いっぱいの“気持ち”だと判断。クリスマスごろに、スタッフ全員にメッセージを書いた封筒に入れて配ったが、スタッフの名前が書かれたリストは催促状のように思えて、決して気持ちのよいものではなかった。

 だが、昨年末、クリスマスチップの本来の意味を教えてくれる出来事に遭遇した。