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広島中央署窃盗事件 死亡した警察官を書類送検へ

 2017年5月に広島中央署で特殊詐欺事件の証拠品として保管されていた現金8572万円の盗難が発覚した事件で、広島県警が、事件後に死亡した当時30代の男性警部補が関与していた可能性が高いとみて、窃盗容疑などで容疑者死亡のまま書類送検することを検討していることが分かった。

 捜査関係者によると、盗まれた現金は見つかっておらず、物証が乏しい中、状況証拠を積み重ねるなどして慎重に捜査を進めている。

 警部補は17年3月まで広島中央署生活安全課に勤務。特殊詐欺事件の捜査にも関与していた。ギャンブルで同僚らから借りていた数千万円を返済しているが、出所が不明で、県警が調べていた。

 警部補は同年9月に自宅で死亡しているのを家族が発見した。捜査関係者によると死因は不明。遺書は見つかっていない。生前の取り調べでは事件への関与を否定していた。県警は知人らから現金をだまし取ったとして、詐欺の疑いでも捜査している。

 事件は17年5月8日、会計課の金庫から現金がなくなっているのに課長が気付いて発覚。当時、金庫は施錠され、鍵は課長が管理する机の引き出しの中に残っていた。

 県警は当時の広島中央署員や元署員ら関係者約600人を事情聴取し、金融機関の数万件の口座照会などをしていた。