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「米朝首脳会談」融和にクギ 官邸は“北支援拒絶” 拉致問題解決へ警戒強化 (3/3ページ)

 記事では、トランプ政権が限定的な合意を受け入れる姿勢のようだと伝え、朝鮮戦争の終戦宣言や北朝鮮の観光特区設置など南北朝鮮間のプロジェクト承認など譲歩を示す可能性もあるとした。

 一方、マイク・ポンペオ国務長官は24日のCNNテレビの番組で、司会者から「北朝鮮は今も核の脅威だと思うか?」と尋ねられて、「イエス」と答えた。対北制裁については、「完全な非核化」が実現しなければ解除しない考えを示した。

 米情報当局や米軍高官も、北朝鮮がすべての核廃棄に応じることはなく、米国が譲歩すればアジアでの国益が損なわれると懸念しているという。

 北朝鮮がひそかに核開発を進めているとの報告は後を絶たない。

 米スタンフォード大学の国際安全保障協力センターは12日、北朝鮮が核燃料製造を継続し、18年に核兵器5~7個分に相当するプルトニウムや高濃縮ウランを生産した可能性があると発表した。

 こうしたなか、安倍政権は前述のように警戒を強めている。

 毎日新聞の26日朝刊によると、今回の米朝首脳会談で何らかの合意があっても、北朝鮮が動く保証がないため、米側との事務レベルの折衝で、「ただちに経済協力や人道支援を行うのは時期尚早だ」と伝えたという。

 同紙によると、政府には、対北朝鮮支援を拉致問題解決に向けた「交渉カード」にしたい思惑があるようだ。

 前出の西岡氏は「米朝首脳会談では、ミサイルで進展があるかもしれないが、日本としては『核問題』と『拉致問題』も重要だ。例えば、南北共同事業である開城(ケソン)工業団地や金剛山(クムガンサン)観光の再開を認めれば、北朝鮮に外貨が入って、これまでの国際社会の制裁が骨抜きになる。米国に『制裁を解除すべきではない』と伝え続けるべきだ」と語っている。

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