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【国難突破】半島情勢の流動化は地政学的な宿命… 正恩氏の真の思惑はどこにある? (1/2ページ)

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 ベトナムの首都ハノイで2月27、28日に行われた米朝首脳会談は、ドナルド・トランプ米大統領が制裁解除でまったく妥協せず、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長には打撃となる内容だった。

 北朝鮮メディアが、正恩氏のベトナム入りを英雄のように報じていたことからすると、正恩氏は今回のトップ会談で、制裁解除をはじめとする劇的な外交成果を見越していたのだろう。

 粛清につぐ粛清で十分な実務官僚が存在せず、正しい情報が正恩氏に入らぬまま会談に臨んだのではないか。

 だが、今回の半島情勢の流動化は、歴史的に繰り返されてきた地政学的な宿命であって、決して一筋縄でいく話ではない。

 中国の思惑は、朝鮮半島から米国の影響力を除去することであり、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権の動向は、ほぼその思惑と重なる。

 だが、正恩氏の真の思惑はどこにあるか。

 父の金正日(キム・ジョンイル)総書記の時代、「とてつもない経済的潜在力」を、失政と中国による間接支配によって氷漬けにされていた状況から、世襲型独裁による市場原理と金融で成功したシンガポール的な国家への移行をもくろんでいると私は推測している。

 そのためには、中国から離脱し、日米側に付きたいのが本音だろう。だが、核放棄を確約して無防備になった後、米国は信用できるか。これは難しい。

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