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【高橋洋一 日本の解き方】サラリーマンも確定申告を 自分の財務情報確認の好機、政府に苦情言う仕組み作れ (2/2ページ)

 給与所得者が確定申告をする必要がないのは、会社が源泉徴収を行い年末調整を行ってくれるからだ。いってみれば、雇用者の代わりに会社が「確定申告」を行っているようなものだ。

 これは欧米とは異なる。米国、フランス、イタリアなどでは源泉徴収制度はあるが年末調整はない。米国では会社が年末調整を行わずに、給与所得者であっても、かなりの人が確定申告を行う。ただし、英国やドイツでは、実質的に年末調整が行われている。

 筆者は役人時代から確定申告を行っているので、毎年の行事であるが、日本のサラリーマンはあまり確定申告を行わない。手間がかかると思われるが、国税庁謹製ソフトであるe-Taxを使えば、数時間で申告可能であり、その際、自分の1年の財務情報(BS=貸借対照表とPL=損益計算書)を確認することができるのでやっておいて損はないだろう。e-Taxを含むICT(情報通信技術)を利用した所得税等の確定申告書の提出人員は17年分で231万人と、近年急増している。

 筆者は米国滞在時に、米国人の友人から、「確定申告時には思いっきり政府に対して要望を言う」と聞いた。「政府」といっても税務署の職員に苦情、要望を言うというのだ。

 最近増えているICTを利用した確定申告で、これを活用できないだろうか。つまり、もろもろの政府に対する苦情、要望を申告時に書いてもらうのだ。納税は国民と政府が接触する場なので、有効に生かそうではないか。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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