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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】日本列島を変形させるプレートの動き 国土地理院が位置情報補正の仕組み開発へ (2/2ページ)

 一方、世の中は日進月歩だ。自動車などの自動運転や、無人運送などでは「いま現在で正しい地図」が必要になる。

 このため、国土地理院は人工衛星から得た現在の位置情報を補正し、地図上に正しく表示させる仕組みの開発に乗り出した。この1月末のことだ。

 太平洋プレートは年に8・5センチも動く。人間の髪が伸びる速さよりは小さいが、爪が伸びる速さよりも大きい。これは世界のプレートでもいちばん速い方で、たとえば大西洋にあるアイスランドは年に1センチしか動かない。そのほかにも、カナダや中国やオーストラリアのように、ほとんど動いていない国は多い。日本では、新しい仕組みが特に必要なのである。

 この新しい人工衛星は、いまは4基だが、23年度までに7基体制とする計画だ。

 日本列島に住む私たちは地震や火山噴火というプレートの動きの結果に右往左往しているだけではすまない。地図情報まで変えなくてはならないのである。

 ■島村英紀(しまむら・ひでき) 武蔵野学院大学特任教授。1941年、東京都出身。東大理学部卒、東大大学院修了。北海道大教授、北大地震火山研究観測センター長、国立極地研究所所長などを歴任。著書多数。最新刊に『完全解説 日本の火山噴火』(秀和システム)。

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