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【富坂聰 真・人民日報】中国経済にかつての勢いなし…進行する「老化とメタボ」問題 (1/2ページ)

 大方の予想通り、全国人民代表大会(全人代)の最大のテーマは、経済であった。

 これはいま始まったことではなく、習近平指導部の2期目に向けた大きなテーマとして、2017年秋の共産党大会前後からの流れである。

 背景にあるのは、反腐敗は面白い政治ショーではあったが、それを見ている人々の懐がどんどん寂しくなる傾向に歯止めがかけられなければ、「いずれ習人気にも限界が訪れる」という指導部の危機感だ。

 そして誰もが知っているように、中国経済にはかつての勢いはなくなっている。

 では、何が問題なのだろうか。

 興味深いのは全人代で出された目玉政策だ。並べてみると「大減税」「脱貧困」「反腐敗」「住宅」「教育・医療」「年金」「Wifi環境+5G」、そして「エコ」となる。

 この政策から逆算して中国政府が何をどうしようとしているのかを考えてみよう。

 いま、中国が直面する問題を誤解を恐れずに人間にたとえて言うのならば、「老化とメタボ」に集約される。メタボなどといえば軽い響きだが、これは「万病の元」としてのメタボなので深刻に受け止めてほしい。

 さて、まず老化だが、これは安価で良質かつ大量の労働力を利用し、「世界の工場」として発展してきた中国の従来の発展が「青春時代」と考えたときの「老化」である。つまり、楽しい青春時代はもう続かないという意味だ。

 単純労働を求める労働集約型から、重厚長大型までの発展を経て、労働者の賃金の上昇や不動産価格などが上がったことで魅力を失っていったのである。

 いま、中国経済の勢いが失なわれている、といったときのベースにあるのが「老化」だ。じわじわと下げている要因になっている。

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