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【高橋洋一 日本の解き方】対米交渉で追い込まれた北朝鮮 内部崩壊や暴発のリスク高まる…日本にすり寄り拉致問題進展も (1/2ページ)

 米朝首脳会談の決裂後、北朝鮮は非核化交渉の中断やミサイル発射実験凍結の再考を示唆した。北朝鮮のこうした戦略に展望はあるのか。

 北朝鮮の国営ウェブサイトは14日、非核化に取り組む姿勢を強調するとともに、2月末のハノイでの米朝首脳会談の米国側の非核化要求は受け入れられないと主張、非核化に向けた段階的な措置に応じて制裁も一部解除すべきだと訴えた。

 翌15日、ロシア国営タス通信によると、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官は平壌(ピョンヤン)で記者会見し、やはり米側の非核化要求は受け入れられないと、米朝交渉の中断を警告した。北朝鮮では北西部、東倉里(トンチャンリ)でミサイル施設復旧の動きも表面化している。東倉里は昨年9月に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が廃棄を約束した施設だ。

 ここで2月末の米朝首脳会談をおさらいしておこう。金委員長は、寧辺(ニョンビョン)の核施設の廃棄と引き換えに11件の国連制裁のうち5件の解除を求めたが、トランプ大統領はそれを拒否した。と同時に、制裁の完全な解除に応じる代わりに全面的な非核化に取り組むよう求めたが、金委員長は応じなかった。

 これは次のように解釈できる。(1)現状(ミサイル発射・核実験なし・制裁)(2)一部非核化・一部制裁解除(3)完全非核化・完全制裁解除-という3つの状態があるが、トランプ大統領は(3)、(1)、(2)の順番に好み、金委員長は(2)が最優先だったのだろう。となると、交渉結果は(1)になる。

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