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【高橋洋一 日本の解き方】予算成立後でも増税は止められる 補正予算出せば混乱も小さい、鍵は「リーマン級」の大義名分 (1/2ページ)

 一般会計総額101兆4571億円の2019年度予算案が成立した。

 今年度予算の特徴は、10月からの消費増税対策の歳出が約2兆円も盛り込まれていることだ。中小小売店でキャッシュレス決済へのポイント還元2798億円、低所得世帯等へのプレミアム付き商品券1723億円、住宅の購入時に給付金等助成785億円、耐震・省エネ等建築・リフォームへのポイント付与1300億円、防災・減災のためのインフラ整備1兆3475億円などである。

 社会保障の充実に7000億円ほどの歳出もある。幼児保育の無償化3882億円、介護人材の処遇改善213億円、待機児童の解消163億円、年金生活者支援補給金1859億円、低所得高齢者の介護保険料の負担軽減327億円などだ。

 いうなれば、今年度予算は消費増税のための予算だ。このため、予算の成立は増税延期をしにくくなったことを意味するとされ、「予算成立により、安倍晋三首相は消費増税の意向を固めた」と言う関係者もいる。

 たしかに、安倍首相は「よほどのことがない限り、予算を崩す方がリスクが大きい」と周囲に語っていた。この場合、「リーマン・ショック級のことがない限り」ということだろう。

 これまで安倍首相は2度、消費増税を見送った。1度目は2014年12月の衆院解散・総選挙で15年10月からの消費増税を世論に問うものだった。

 2度目は16年5月の伊勢志摩サミットに際し、17年4月からの消費増税はリーマン・ショック級の影響があり得るとして見送った。いずれも1年ほど前で、予算変更の影響はないようにした。今回は消費増税を盛り込んだ予算を成立させたので、さすがに消費増税を見送れないという意見も根強い。

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