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【高橋洋一 日本の解き方】日欧EPAによる経済効果は? ワインやチーズの輸入増加、長期的推移の分析も必要 (1/2ページ)

 財務省が発表した2月の品目別貿易統計によれば、欧州連合(EU)からのワイン、豚肉やチーズの輸入が増えた。経済連携協定(EPA)に加え、今後、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)がもたらすと期待できる効果と、米国との貿易交渉の行方について考えてみよう。

 EUからの2月の日本の輸入では、ワイン、豚肉、チーズについてそれぞれ前年同月比で42%、54%、30%増加した。2月に日欧EPAが発効し、EUからのワインの関税は即時撤廃され、豚肉やチーズの関税は段階的な引き下げが始まり、それらの動きを受けての日本の輸入の増加だ。

 1月の輸入では、ワイン、豚肉、チーズについてそれぞれ前年同月比41%、50%、6%減少している。EPAに伴う輸入時期の後倒しとも見えるので、今後の動向を注視する必要があるだろう。

 一方、2月の日本からEUへの乗用車輸出(中古車除く)は13%増加した。EU向けには10%の関税がかかっていたが、EPA発効により今後は段階的に引き下がり、8年目に撤廃される。ただし、この数字も長期的な傾向を判断できないので、どのように推移するのかを見極める必要がある。

 日欧EPAの経済効果は、一般的に世界で利用されている経済試算モデルが利用され、関税に関する効果に加え、非関税措置(貿易円滑化)による効果、貿易・投資促進効果等を含めた総合的な分析が、政府において行われている。

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