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【高橋洋一 日本の解き方】「年金破綻」はトンデモ予言だ! 真に受けた人はリスク増える…日本の「老後」の正体を明かす (2/2ページ)

 社会保障の代表は年金だが、多くの人は年金を「福祉」と思っている。実は年金は「保険」だ。保険とは、偶然の事象に対して保険金を支払う仕組みだ。年金の場合、長生きした場合に給付を受ける保険だといえる。

 極端に単純化していえば、平均年齢まで生きない人は給付を受けられず、平均年齢以上に生きた人が給付を受けられるので、「年金が得か損か」という質問は「長生きするかしないか」になってしまう。

 年金は保険であるから、払われた保険料と支払われた給付は必ず同じになる。これを「収支相等の原則」という。全国民を対象とする保険の場合、「大数の法則」が成立し、人は平均的に何歳まで生きるかについて、確率的に正しく予測できるので、適切な保険料と給付額を算出できる。

 このように年金制度は厳密な計算の上で成り立っているので、意図的にデタラメな計算をしない限り破綻しないように設計されている。

 いろいろな社会変動があっても、予定されている年金給付額は1割も変動しないだろう。そのため、「年金は将来破綻する」、つまり予定された年金給付額がゼロになるといった言説を真に受けて、年金を払わないでいるのは、明確に老後のリスクを大きくするだけになってしまう。

 「年金破綻」といったデタラメな言説に惑わされないために、拙著『日本の「老後」の正体』(幻冬舎新書)をご覧いただきたい。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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