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【高橋洋一 日本の解き方】トランプ氏の対EU報復関税宣言…ボーイングとエアバスが背景に 次の攻撃対象は中国の補助金だ (1/2ページ)

 トランプ米大統領が、欧州連合(EU)からの輸入品110億ドル(約1兆2200億円)相当に報復関税を課す用意があるとツイッターで表明し、EUも報復を示唆した。舞台になっているのは航空機だ。

 航空機への補助金は米国とEUの間でこれまでも問題になっていた。米国は欧州のエアバス社への補助金、EUは米ボーイング社への補助金をそれぞれ問題だとして、世界貿易機関(WTO)の場で主張してきた。

 3月には、EUが米国のボーイング社への補助金を不当としてWTOに提訴した件で、EUの主張が認められたばかりだ。

 これに対して、EUのエアバスへの補助金に対して米国が報復関税をかけると宣言したのが、今回の背景だ。

 産業補助金については、米国はEUだけにとどまらず、中国も問題視している。

 トランプ氏は中国に対し、米中貿易赤字を表向きの理由として既に対中輸入2500億ドル(約27兆7700億円)を対象として追加関税を課している。米国の真の狙いは、中国による米企業への技術移転の強要を防止し、米国の知的財産権を保護すること、ひいては安全保障上の理由からの中国排除と米国の覇権の維持である。

 対中輸入2500億ドルに加えて、残りの2670億ドル(約29兆6600億円)への追加関税を米国が課すかどうかで、現在両国間で摩擦が生じている。

 この米中交渉で米国は、中国の産業補助金やハイテク振興政策を取り上げたかったようだが、中国の反発により当面の交渉課題にしていない。

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